スキがない総長の大胆な溺愛
「そうだ、って言ったら?」

「っ!」



優利の目が、今までよりもずっとずっと…真っすぐだ。

真っすぐすぎて…その視線は、私の心に簡単に入ってきた。

そして私の、恋への好奇心をくすぐる。



「そ、それってさ…っ」



震える手に気づかないフリをして、

目の前の人を一心不乱に求めた。

私と同じ気持ちであって欲しいと、

そう願って――



「優利は私の事…好きなの…?」



ドキンドキン…と。

心臓が私を打つ。小刻みに揺らす。


だけど…


揺れたのは…私だけじゃなかった。

優利の瞳も、また。

困ったように、不安げに揺れていた。



「俺は…」
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