スキがない総長の大胆な溺愛
「は?俺のため?」

「そうだよ!」



バッと立ち上がった私を、優利は目で追った。



「病院で、苦しそうに優利が…夜野蒼羽って……そう呟いたから」

「! 俺が…?」

「そうだよ、だから私は…夜野くんに復讐しようと思って、それで…」



そこまで言うと、優利が更に首を傾げた。



「ちょっと待て。復讐って何の話だ…?」

「だから、優利は夜野くんに襲われて怪我をしたんでしょ?

腕から血が出てたのも…夜野くんに刃物で襲われたんでしょ⁉」



そう言い切った私を、優利は眉間にシワを寄せて…切なそうな表情で見た。


え、なに?

どうして…優利がそんな顔をするの…?



「ゆ、優利…?」
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