スキがない総長の大胆な溺愛
体中を叩きつけられた衝撃で、体のあらゆる所が痛い。

だけど…

優利は自分の置かれている状況を理解して唖然とした。

だって、優利が今いる場所は…



「廃墟の外……?」



そう。蒼羽は優利を思い切り蹴る事で鉄格子を壊し、窓を割り、優利を外へと避難させた。


それは荒業というしかない……だけど、優利が助かった奇跡の瞬間だった。



「おい、夜野!!」



慌てた優利が蒼羽の名前を叫んだ、その声こそ。

蒼羽を追いかけ走って来た、私の耳がキャッチする。



「ゆ、優利!」

「明里⁉どうしてここに、」

「こっちのセリフだよ!それより今”夜野”って…!

蒼羽はどこにいるの⁉」


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