ひだまりで誓う桜色の愛
「言っとくけど、2ヶ月目であそこまでできるのはすごいんだよ!」

「えっ、そうなんですか?」

「うん。私が新人の頃は基礎を覚えるのに必死で、カスタムなんて考える余裕なかったもん」



励ましていたら、昔の記憶がよみがえってきた。


初出勤の日。大学生になってまだ1週間も経っていなかった頃。

今でこそ6時間勤務だけど、当時はもっと短くて、月の労働時間は20時間未満だった。



「桜月先輩にも初々しい時代があったんですね」

「そりゃあるよ。私も今の光里ちゃんみたいに、バイトが終わった後、先輩と店長に頭下げてた」



懐かしいなぁ。

他の同期が研修期間を終えて独り立ちする中、私だけ、先輩や店長に補助してもらってたっけ。

1人でカスタムできるようになったのは、大学が後期に入った時だったと思う。



「あの頃は歩き方もぎこちなくて、お客さんに届けるだけで精一杯だった。だから全然迷惑じゃないよ。むしろ今日は代わってくれてラッキーだっ……」
< 7 / 142 >

この作品をシェア

pagetop