とろける程の甘美な溺愛に心乱されて~契約結婚でつむぐ本当の愛~
「ううん、謝らないで。龍聖君、何も悪くないんだから」


こんな龍聖君、珍しい。


私に彼氏がいるかを気にするなんて……


「じゃあ、とにかく話を進めよう。今は仕事も忙しいし、結婚式はしない。籍だけ入れて、俺は琴音の両親にすぐにお金を無利子で融資する。それは身内として当たり前のことだし、遠慮することじゃない。もちろん返済はいつでもいい。お前のお父さんの製品なら、間違いなく資金さえあれば工場は再建できる。俺の父さんも、琴音の親への融資なら快くOKしてくれるから」


確かに、龍聖君の会社からしたら、融資額は微々たるものなのかも知れないけど……


だからといって甘えていいのかな?


「すごく有難い申し出で、それで工場がやり直せるのなら、こんな嬉しいことはないよ。だけど、やっぱり無茶だよ、結婚を偽装するなんて。籍は入れたとしても、一緒に住まないとバレるだろうし、それに……嘘の結婚にしても龍聖君と私じゃ身分が違い過ぎる」
< 116 / 276 >

この作品をシェア

pagetop