とろける程の甘美な溺愛に心乱されて~契約結婚でつむぐ本当の愛~
「ただいま」


「お帰りなさい。龍聖君、お仕事お疲れ様」


何気ない会話とこの可愛い笑顔。


それだけでホッとする。


昼間、お姉さんと会ってから胸の奥がモヤモヤしたままで……


突然会いに来たことを知ったら、琴音はまた俺に申し訳なく感じてしまうだろう。


「どうかした?」


「いや、別に何でもない。今日は少し疲れたから」


「そうなんだ……じゃあ、先にお風呂に入る?」


「ああ、そうしよう。琴音も一緒に」


「えっ、あっ、でも……」


俺は、目の前にいる大切な人をキツく抱きしめた。


ずっと……こうしたかった。


琴音の良い香りと温もりを感じ、狂おしい程の愛おしさが俺の心に充満した。


琴音を自分だけのものにしたい。


誰にも触れさせたくない。


なのに俺は……


どうしてあと1歩前に踏み出せないんだ?


こんなにも琴音への想いが溢れ出しているというのに。
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