もう恋なんてしないと決めていたのに、天才外科医に赤ちゃんごと溺愛されました
 優史はふるふる首を振ると、自分の手についている点滴の管を見て目を丸くした。

「なにこれぇ」

「それはね、ユウくんを痛い痛いから助けてくれた大事なお薬なの。だからはずさないでね」

「はーい」

 素直に聞き入れてくれてほっとする。でも、まだ油断はできない。イヤイヤ期真っ最中の優史ならいつはずしてもおかしくはないからだ。

「ママ、おなかすいた。ボーロたべる」

「ボーロね、今は持ってないの。後でママと一緒に買いに行こっか」

「いまたべる!」

 これはよくない流れだ。

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