もう恋なんてしないと決めていたのに、天才外科医に赤ちゃんごと溺愛されました
「えっ」

 おとなしく聞いておこうと思っていたのに、つい声が出てしまった。

「てっきり別々の部屋で寝るのかと……」

「たしかに普段はソファか部屋の簡易ベッドで寝ることが多い。だが、夫婦でそれはおかしいだろう」

「で、でも、まだこの子はひとりで寝かせられません」

 誰も見ていない場所だろうと、蒼史さんは夫婦らしく過ごすつもりだと知って焦る。

「そんなことはわかっている。子供用のベッドも用意しておいた」

「あ……そうなんですね」

 安心して肩の力が抜ける。

 そんな私を見た蒼史さんが微かに首を傾げた。

「俺と寝るのは嫌なのか」

「そっ、そういうわけじゃないです」

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