もう恋なんてしないと決めていたのに、天才外科医に赤ちゃんごと溺愛されました
 ごちゃごちゃしていても大和と住んでいたあの家の方が温かく、家として機能していたように思う。

 そんなことを考えていると、荷物を置いた蒼史さんが戻ってきた。

「奥の部屋が君と子供の部屋だ。俺の部屋は向かい側にある」

「はい」

「廊下を出て右がトイレ。その横が洗面所と風呂場。二階もあるが、基本的には物置だ」

 実際に場所を案内してくれるならまだしも、ソファに座ったまま一気に説明されては頭に入らない。

 とりあえず二階に立ち入ることはなさそうだ。優史にも勝手に入らないよう言っておいた方がいいだろう。

 そう思った私に蒼史さんがさらに続ける。

「一応、二階に俺と君の寝室がある」

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