もう恋なんてしないと決めていたのに、天才外科医に赤ちゃんごと溺愛されました
「だって持つべきじゃないっていうのと、欲しくないっていうのは違うでしょう」

「君と言葉遊びをしたいわけではない」

「私、蒼史さんがわかりません。なにを考えてるのか、四年前からずっと」

 彼を愛しく思う気持ちは間違いなくある。

 だけど理解できているかと言われるとうなずけない。

 蒼史さんは私を見つめ、自嘲気味な笑みを浮かべた。

「来週……いや、再来週の日曜日に俺の両親を紹介しよう」

「え?」

 なぜ急にそんな話になるのかさっぱりわからない。

「どうして俺が家庭を持たないと決めているか、そこでわかる」

 私の返答も待たず、蒼史さんは今度こそ自室へ消えていった。

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