もう恋なんてしないと決めていたのに、天才外科医に赤ちゃんごと溺愛されました
 一時間もしないうちに病院に運ばれた優史は、適切な処置を受けて白い清潔なベッドに寝かされていた。

 解熱剤を点滴してもらい、すっかり落ち着いたように見える。

「念のため検査しましたが、感染症の恐れもありません。このくらいの子供は突然高熱を出すこともありますし、心配しなくても大丈夫ですよ」

「はい、ありがとうございます……」

 穏やかな年配の男性医師に説明され、頭を下げる。

 まだ優史のつらそうな泣き声が耳から離れなくて、心臓が嫌な音を立てていた。

 そんな私に向けられた医師と看護師の笑みは温かく優しい。

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