もう恋なんてしないと決めていたのに、天才外科医に赤ちゃんごと溺愛されました
「大和さんが怒っていましたよ。最初は感謝していたくせに、今はあなたの都合がつかないと文句を言うようになったと」

「それはお手伝いできない私が悪かったので仕方がありません」

「……大和さんが言っていた通りですね」

「弟がなにか変な話をしましたか……?」

「人の手助けが趣味の変わり者だと。……どうやら本当にそのようだ」

 蔑まれているようには聞こえないけれど、褒め言葉にも聞こえない。

「祖母から人には優しくしろと育てられまして。困っている人を助けるのは私にとって当然のことなんです」

 おそるおそる自分の考えを伝えると、蒼史さんが不思議なものを見る目で私を捉えた。

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