君がたとえあいつの秘書でも離さない
 
 「……引き返せるかも知れないけど、代償は大きいと思う。公私ともに」
 
 「公私は区別すべきというのは本当かも知れない。区別すれば付き合えるのかな?でも周りが信じてくれないか……」

 「あの出会いは運命だったと言えるときが来るといいね。直也さんも、匠さんも素晴らしい男性よ。乗り越えてうまくいくと私達幸せになれるかも知れない」
 
 皐月……。
 本当にナーバスになってる。
 
 「お互い、これからは隠し事なしにしよう。そして、一番の味方でいよう。彼のことは置いておいて。お互いを一番に信用しよう。どう?」
 皐月に提案する。
 
 「……わかった。そうしよう。火だるまになってもお互いのことを信じて助け合おう」
 
 「うん。皐月も身体に気をつけて。何があれば言ってね」
 
 「……ありがとう。じゃあ、明日ね。会えたら」
 
 「うん。おやすみ」
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