雪降る夜はあなたに会いたい 【上】
「どうしてほしい? おまえのしてほしいようにするから」
ただ身体を捩ることしかできない。
「いいのか……? ここは、こんなに溢れてくるのに」
耳を食まれながら、指がもどかしく行き来を繰り返す。
「もう、いじわる、しないで……っ」
言えないくせに、もう耐えられなくなっている。もっと強い快感が欲しくてたまらなくなっている。
「どこが? 俺がどれだけ耐えているか分かっているのか? おまえのよがる姿を見せられても、こらえてる」
「いいです、こらえないで」
硬くなったものを押し付けるように私に知らしめて。それでも、創介さんは入って来ようとしなかった。
「まだ、だめだ。もっと、気持ちよくさせたい」
乱れた呼吸でそう言葉を放つ。創介さんの指も脚も私の身体全部を蕩けさせる。
「おかしくなる――」
「……なれよ。もっとおかしくなって、俺を、欲しがれよ」
窓に映る創介さんは、とても苦しそうだ。
「創介、さん――っ」
狂おしいほどに、創介さんが欲しくて。
たまらなくなって声を漏らすと、創介さんが私を抱き上げた。
寝室へと向かうのだと分かり、私はぎゅっと創介さんにしがみついた。ドクドクと伝わる激しい鼓動が、私を包み込む。
さっきまで一人で寝ていた布団の上に横たえられて、熱を帯びた目が私を見下ろした。
「俺が耐えられなくなった」
「私も、もっと、創介さんに触れたい」
「……そんな顔でそんなことを言うな。今日は優しくしてやりたいんだから、煽るなよ」
苦しげに歪んだ笑みに、私の胸の奥が締め付けられる。
私だって、創介さんが欲しい。
早く、奥まで。身体の奥深くまで、私をいっぱいにして――。
緩み蕩けたそこは、はしたなく疼いていた。
それなのに、まだ創介さんは入って来ない。
「……もっと蕩けさせたい。久しぶりだからな。痛みなんて少しも感じさせたくない」
「も――だめっ、ですっ、お願い」
熱い舌が激しく動く。
そんなことをされたら、狂ったように乱れてしまう。
快感が次から次へと押し寄せて、我を忘れてしまいそうで、勝手に涙がこぼれる。
「お願い、もう――」
「俺も、もう限界だ」
切羽詰まった声でそう言ったくせに、創介さんは、私を労わるようにゆっくりと中を押し広げた。
緩やかに上り詰めた快感の先には、涙がこぼれるほどの暖かさが下腹部に広がって行った。
「大丈夫か……? 辛くないか?」
私は必死に頭を振る。こんなに優しく抱かれて辛いはずがない。
身体だけじゃない。
胸の奥まで暖かさで満ち足りて。その暖かさがより快感を研ぎ澄ます。
創介さんはきっと気付いていない。
自分がどれだけ、気遣いながら私を抱いているのか。
そして、私がどれほど、与えられる快感に溺れているか――。
「創介さん……っ」
ゆっくりと最奥へと到達すると、少しずつ動き始めた。
私の身体に触れながら、私の目を見つめながら、呼吸を合わせるように。中でうねりながら擦れて、じりじりと快感がせり上がる。
その首に腕を回し、ぎゅっと身体を創介さんの胸に寄せた。
「雪野――」
優しく溢れて弾けた快感は、私を哀しいほどに幸せで満たす。
弾む身体を、創介さんの胸が包み込んだ。