急な辞令に納得いかないので人事部長を襲ってみたところ、返り討ちにあった件
「……で、難航しているところに、最終的に社内プレゼン大会での玲子さんのスピーチを社長が思い出して、その鶴の一声で人事が決定したって感じですかね。」

そういう訳で、決して要らない人員だから部署を出されたわけではなく、優秀だから目をつけられたんですよ?
だから、部署を出されたことは決して悪い意味ではなかったんです。

そう、佐藤俊生は優しく頭をなでてくれたのだった。

……優秀だと言われて悪い気持ちになる人は、いない。
ご多分に漏れずまんまと私もちょっと自尊心が満たされていい気になってきている。

この説明のどこまでが本当で、どこまでがこの人事部長の優しい嘘なのかはわからない。やっぱり何かあるのではないかと、勘繰りたくなるところもあったりはする。

けれど、彼のくれた甘いアメをとりあえずは額面通り舐めておいて、翌週以降も仕事を頑張ってみるかと、チョロい私は思うのであった。

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