これが恋だなんて、知らなかったんだよ。




ターボの量が違ったり、たとえぶつかったとしてもすぐに補正されるようになっている勝吾くんの車は。

はっきり言うと、ズルすぎてむしろダサい。



「大丈夫。ぜったい俺たちは勝つよ、センパイ」



やっと2週目に入ったところ。
そしてビリ。

ガードレールにぶつかったり、謎の逆走をしてしまったり。


どうやったとしてもみんなに追いつけない私に、三好くんは言う。



「これはチーム戦。物理的にセンパイが優位に立てなくても、そこには俺がいるでしょ。
だからセンパイは…俺の隣にいてくれるだけでいーから」


「───…ぜったい一緒に勝とうね三好くん…!」



あ、なんか……。

ふわっと優しく伸びた眼差しだけで、頭を撫でられたみたいだ。



「ちなみに今の私は何をしてればいい、かな?」


「…ゆっくりドライブでも楽しんで」


「あ……はい」



三好くん、遠い目。


【リアルを追及したドライブ!!】なんてキャッチフレーズがあるだけ、勝負だけじゃない楽しみ方があった。



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