乙女戦隊 月影 〜恥じらいの戦士〜
「只今!臨時ニュースが、入りました!」

テレビのアナウンサーが、渡された原稿用紙を読み上げた。

「市内を暴れ回っておりました怪人モロダシ・ダンは、有名女子高を占拠致しました。怪人モロダシ・ダンが、女子高を占拠致しました」

そのニュースは、日本中を駆け巡った。

「尚…怪人モロダシ・ダンは、その学園の生徒5人を人質にして、立て籠っております!」

テレビ画面に、大月学園が映り、

警察の車両が校門から入っていく様子が、映されていた。

「人質にされている女子高生の安否は、不明ですが…目撃者の証言によりますと…倒れている者もいるようです」


カメラが切り替わり、現場からの中継になる。

マイクを持った女が慌てながら、様子を伝える。


「こちらは現場です。犯人が立て籠っている校舎の窓から、謎の黄色いガスのようなものが、流れている為…我々報道陣も、校舎に近づくことはできません」


「それは、毒ガスですか?」

スタジオからの質問に、

「まだ…わかりません」

少しためて答えるレポーター。

「大丈夫なんですか!」

「一応、周囲の住民の方には、注意を促しております!まだ警察からの発表は、ありませんが…辺りには、物凄い悪臭が漂っております」

それが…ただの屁であると、分析されるのは、少し時間がかかることになる。


そして、あたし達が…世間では、人質扱いされているとは、夢にも思わなかった。
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