白杖くんは、恋を知った
「え〜?その割には二人きりで出掛けたりしてない?」
「ただ会って話をしたりするだけだよ!」
そう否定し、使ったボウルなどの片付けをしていく。すると、お姉ちゃんはまた言った。
「告白するなら、早めにした方がいいよ〜」
その言葉に、僕は洗い物をする手を止める。最近は、星来さんと会う約束をするだけで胸が弾む。友達と遊ぶ時は楽しみだけど、ここまで弾まないのに。でもーーー。
「僕は、人を好きになっちゃいけないから。僕が好きになったら、その人は迷惑だから。だから、星来さんにそんな気持ちはないよ」
目が不自由になってから、誰かを恋愛的な意味で好きになるのが怖くなっている。だから、「好き」という感情がどんなものなのか知らない。だから、きっとこれは「恋」なんかじゃない。目が見える人が対等に見てくれることが嬉しくて、変に舞い上がっちゃってるだけなんだ。
そう、必死に自分に言い聞かせた。
翌日、僕はリュックサックの中にカップケーキを入れ、星来さんと待ち合わせした場所へと向かう。その間、胸が高鳴っているのはどうしてだろう?
「ただ会って話をしたりするだけだよ!」
そう否定し、使ったボウルなどの片付けをしていく。すると、お姉ちゃんはまた言った。
「告白するなら、早めにした方がいいよ〜」
その言葉に、僕は洗い物をする手を止める。最近は、星来さんと会う約束をするだけで胸が弾む。友達と遊ぶ時は楽しみだけど、ここまで弾まないのに。でもーーー。
「僕は、人を好きになっちゃいけないから。僕が好きになったら、その人は迷惑だから。だから、星来さんにそんな気持ちはないよ」
目が不自由になってから、誰かを恋愛的な意味で好きになるのが怖くなっている。だから、「好き」という感情がどんなものなのか知らない。だから、きっとこれは「恋」なんかじゃない。目が見える人が対等に見てくれることが嬉しくて、変に舞い上がっちゃってるだけなんだ。
そう、必死に自分に言い聞かせた。
翌日、僕はリュックサックの中にカップケーキを入れ、星来さんと待ち合わせした場所へと向かう。その間、胸が高鳴っているのはどうしてだろう?