再会から始まる両片思い〜救命士の彼は彼女の心をつかまえたい〜
未来へ
裕さんとの付き合いが始まった。
私の彼も固定勤務ではないためすれ違いが多い。
けれど彼は私に寂しい思いをさせないようにとマメに連絡をくれる。
【今休憩。今日は終わったらすぐに帰るからうちで待っててくれ】
私たちはお互いの家を行き来し、そこでゆっくりと過ごすようになった。
【わかりました! 夕飯を作って待ってますね】
今日は夜勤明け。朝仕事を終えるとすぐに家に帰り就寝。夕方になり起き出して、買い物をしながら彼の家に行く。
何を作ろうかな、なんて考えることさえ幸せ。
「ただいま」
鍵を開ける音が聞こえたと思ったらすぐに声が聞こえてきた。
私はパタパタと玄関へ迎えに出た。
「お帰りなさい」
「良い匂いがしてる」
鼻をクンクンさせながら、私の頭を撫でてくる。
「今日は照り焼きチキンなの」
「楽しみだな」
リビングへ戻ると改めて彼は私にただいま、と言いさっと唇をかすめていく。
「ん……、もうっ」
「あれ? 足りないか?」
そう言うが早いか、彼はまた私の唇にキスを落とす。徐々に深まるキスに私はつい彼の服をぎゅっと掴んでしまう。
最後にぎゅっと抱きしめられると彼は私の髪に顔を埋めた。
「風呂に入ってきたのか?」
「うん。夜勤明けだからね」
「一緒に入りたかったのに」
彼は私と一緒に入りたがるが、私は恥ずかしくて仕方ない。彼の鍛え上げられ、引き締まった身体に対して、私はぷよぷよしている。太ってはいないが痩せてもいない。彼の前に晒すのが恥ずかしくて仕方ない。
「のどかの身体は魅力的だ。離したくなくなるよ」
そう言ってお風呂で洗われ、彼の手に触られるとそのまま流されるようにシテしまう。彼の手に弱いのだ。
「また入るか?」
「ううん。ご飯の支度してるから入ってきて」
項垂れる姿を見て、私の言葉に少しがっかりしているのが少しだけ可愛い。
「ま、いいさ。あとで一緒に入るんだし」
それは今晩も寝かさないって宣言かしら。そう思うとぶわっと顔がほてり始めてる。
「その顔が大好きだよ」
茶化すように私の顔を覗き込むと、頬にチュッとキスとすると浴室へと行ってしまった。
あの日以来彼はなんでも言葉にするようになった。でもその言葉はストレートすぎて私の胸はいつでもドキドキしてしまう。彼の緩急ある言葉や態度に私はいつも翻弄させられてしまう。
あっという間にお風呂から出てきた。
スウェット姿の彼は外で会う時よりも幼く見える。いつもはお兄さん的な存在なのに、素の彼は甘えたがることも甘えさせたがることもある。お姉さんがいるから弟キャラなところもあるのかもしれない。
「のどか、手伝うよ」
髪の毛を拭きながらキッチンへ入ってきて、彼は鍋に入った料理をお皿に入れ替え始めた。
彼とふたりでキッチンに並ぶとちょっとだけ狭い。ぶつかり合うような距離感がまたなんともいえず私はドキドキしてしまう。
初めてここのキッチンに来た時にはこんなにドキドキしなかったのに、裕さんが隣にいるだけでいつまで経っても慣れずにドキドキしてしまう。
彼はいつも私の食事を美味しいと言って食べてくれる。彼の期待に答えていけるようについ頑張ろうとしてしまうが、彼はそのままでいいと言ってくれる。消防では当直の時に自分たちで食事を作るらしく、実は彼は手際がいい。味付けも上手。そんな彼に負けないよう今はこっそりと勉強中なのはナイショの話。
私の彼も固定勤務ではないためすれ違いが多い。
けれど彼は私に寂しい思いをさせないようにとマメに連絡をくれる。
【今休憩。今日は終わったらすぐに帰るからうちで待っててくれ】
私たちはお互いの家を行き来し、そこでゆっくりと過ごすようになった。
【わかりました! 夕飯を作って待ってますね】
今日は夜勤明け。朝仕事を終えるとすぐに家に帰り就寝。夕方になり起き出して、買い物をしながら彼の家に行く。
何を作ろうかな、なんて考えることさえ幸せ。
「ただいま」
鍵を開ける音が聞こえたと思ったらすぐに声が聞こえてきた。
私はパタパタと玄関へ迎えに出た。
「お帰りなさい」
「良い匂いがしてる」
鼻をクンクンさせながら、私の頭を撫でてくる。
「今日は照り焼きチキンなの」
「楽しみだな」
リビングへ戻ると改めて彼は私にただいま、と言いさっと唇をかすめていく。
「ん……、もうっ」
「あれ? 足りないか?」
そう言うが早いか、彼はまた私の唇にキスを落とす。徐々に深まるキスに私はつい彼の服をぎゅっと掴んでしまう。
最後にぎゅっと抱きしめられると彼は私の髪に顔を埋めた。
「風呂に入ってきたのか?」
「うん。夜勤明けだからね」
「一緒に入りたかったのに」
彼は私と一緒に入りたがるが、私は恥ずかしくて仕方ない。彼の鍛え上げられ、引き締まった身体に対して、私はぷよぷよしている。太ってはいないが痩せてもいない。彼の前に晒すのが恥ずかしくて仕方ない。
「のどかの身体は魅力的だ。離したくなくなるよ」
そう言ってお風呂で洗われ、彼の手に触られるとそのまま流されるようにシテしまう。彼の手に弱いのだ。
「また入るか?」
「ううん。ご飯の支度してるから入ってきて」
項垂れる姿を見て、私の言葉に少しがっかりしているのが少しだけ可愛い。
「ま、いいさ。あとで一緒に入るんだし」
それは今晩も寝かさないって宣言かしら。そう思うとぶわっと顔がほてり始めてる。
「その顔が大好きだよ」
茶化すように私の顔を覗き込むと、頬にチュッとキスとすると浴室へと行ってしまった。
あの日以来彼はなんでも言葉にするようになった。でもその言葉はストレートすぎて私の胸はいつでもドキドキしてしまう。彼の緩急ある言葉や態度に私はいつも翻弄させられてしまう。
あっという間にお風呂から出てきた。
スウェット姿の彼は外で会う時よりも幼く見える。いつもはお兄さん的な存在なのに、素の彼は甘えたがることも甘えさせたがることもある。お姉さんがいるから弟キャラなところもあるのかもしれない。
「のどか、手伝うよ」
髪の毛を拭きながらキッチンへ入ってきて、彼は鍋に入った料理をお皿に入れ替え始めた。
彼とふたりでキッチンに並ぶとちょっとだけ狭い。ぶつかり合うような距離感がまたなんともいえず私はドキドキしてしまう。
初めてここのキッチンに来た時にはこんなにドキドキしなかったのに、裕さんが隣にいるだけでいつまで経っても慣れずにドキドキしてしまう。
彼はいつも私の食事を美味しいと言って食べてくれる。彼の期待に答えていけるようについ頑張ろうとしてしまうが、彼はそのままでいいと言ってくれる。消防では当直の時に自分たちで食事を作るらしく、実は彼は手際がいい。味付けも上手。そんな彼に負けないよう今はこっそりと勉強中なのはナイショの話。