敏腕外交官は傷心令嬢への昂る愛をもう止められない~最上愛に包まれ身ごもりました~

 美来には昨日電話して彼がスペインにやってくることを伝えはしたが、その目的については不明。

 こっちに来ている間は美来に接近できないにしろ、何をしでかすつもりかと身構えてしまう。

「ところでカナタのアモールは、ミクルって名前なんだ。写真ないの?」

 寝ぼけて彼女の名を呼ぶのを聞かれていたらしい。興味津々のホルヘが、テーブルの上にある俺のスマホを指さす。

「あるにはあるが、一枚だけ。もっと撮っておくんだったよ」

 スマホを操作し、美来とスペインで再会した日、美味しそうにシナモンロールを頬張る彼女の写真をホルヘに見せた。

「ははっ、かわいい。結構年下なんじゃない?」
「四つ下だ。でも、芯のしっかりした女性だよ。意外とセクシーな面もあるしな」

 写真の美来は確かに幼い印象かもしれないが、常に凛とした雰囲気を纏っていて、堂々と発言すべきところではする、自立した女性だ。

 手を握っただけで頬を染める初心なところもかわいいが、ベッドの上で戸惑いながらも素直に乱れるな彼女もこの上なく魅力的。

 ……惚れた弱みか、欠点がひとつも見つからない。

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