敏腕外交官は傷心令嬢への昂る愛をもう止められない~最上愛に包まれ身ごもりました~

 日本時間で翌日の午後、私たちの乗った飛行機は成田空港へ到着した。清十郎さんは空港の駐車場に自分の車を停めていて、私を白金《しろかね》の実家まで送り届けてくれると言う。

 彼の愛車は丸いライトがかわいらしいクラシックな白い小型車。駐車場でトランクに荷物を積み、ふたりで乗り込んだ。

「八束社長は今頃仕事。話をするのは夜になるな」

 空港の敷地を出て高速道路に入ったところで、清十郎さんが口を開く。

「清十郎さんは、お仕事大丈夫なんですか?」
「月曜は比較的やることが少ない。両親や紫陽花楼の従業員には明日詫びるよ」
「私のせいで、ごめんなさい……」

 清十郎さんの態度が柔らかいせいか、自分でも驚くほどすんなり、謝罪の言葉が口から出た。しかし、前を見据える彼の表情は変わらず、いつものような辛辣な言葉もないが、優しいフォローがあるわけでもなかった。

 沈黙が気まずくてバッグからスマホを取り出すと、叶多くんから【無事に着いたか?】とメッセージが届いていた。

 ふにゃっと顔が緩みそうなのを堪え、【着いたよ。これから家に送ってもらう】と打ち込む。

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