Rhapsody in Love 〜二人の休日〜
「時間が経てば、俺の気持ちが変わってしまうように、先生は言うけど……、10年経とうが20年経とうが、俺の気持ちは変わりません。……俺の人生の中に先生がいてくれるから、俺は生きていけるんです。先生がいない人生なんて、なんの意味もない。もし、先生がいなくなった時は、………俺も死にます」
みのりは息を呑んだ。
遼太郎の言葉がみのりの胸を貫いて、みのりの方が死んでしまいそうなほどの衝撃だった。
——ダメよ…!遼ちゃん!!『死ぬ』なんて言っちゃダメ!!
みのりは即座に遼太郎の言葉を否定したくなったが、思い止まった。
こんなに思い詰めて必死な遼太郎を否定してはいけない——。
本能的にそう思った。今はただ、遼太郎のすべてを無条件に受け入れるべきだとおもった。
「遼ちゃん……ごめんなさい。私の心が弱いから、そんな思いをさせて……」
そう言いながら、みのりは腕を伸ばして遼太郎を抱きしめた。
「遼ちゃんのことは、信じてるのよ?何があっても、どんな時でも、遼ちゃんの言葉も行動も全部。……全部信じてるから」
遼太郎に語りかけながら、みのりの目には涙が溢れてきた。
痛々しいまでの遼太郎の想いに、心が張り裂けそうになった。