Rhapsody in Love 〜二人の休日〜
「いや…、あんまり静かなんで、眠ってしまって沈んでるんじゃないかと思って」
そんな、相変わらずの遼太郎の心配を聞いたみのりは、意識もせず笑い出してしまった。
「いくらなんでも、そんなにドンくさくないわよ」
そう言いながら屈託なく笑うみのりを見て、遼太郎もいろんな意味で安心する。そして、その切長の綺麗な目で、ニコリと笑った。
みのりの胸が、初めて恋をした時のよりもキュンと切なく鳴いた。それは、心の中に渦巻いていたいろんなことを、瞬時に洗い流す力も持っていた。
みのりが浴室からバスタオル一枚を体に巻き付けて出てくると、
「早く服着て、髪を乾かさないと、風邪を引きます」
と、遼太郎はいつもに増して甲斐甲斐しかった。みのりが下着を着け、服を着ている間に、洗面台からドライヤーを取り出してくる。自分はベッドへと腰掛けて、みのりをその前に座らせると、みのりの髪の毛を乾かし始めた。
みのりの長い髪を、優しい手つきで撫でながら丁寧に乾かしてくれている。
昨夜、みのりの手首を掴んだ手と、同じ手とは思えなかった。みのりは借りてきた猫みたいにジッとして、遼太郎が優しく触れてくれる心地良さを味わった。