Rhapsody in Love 〜二人の休日〜



ぐぅぅ〜〜…


不意にドライヤーの音に紛れて、そんな音が聞こえてきて、みのりは思わず息を抜くように笑いをこぼした。


「……俺の音じゃないですよ」


さらりと出てきた遼太郎の言い草に、みのりは目を丸くして振り向いた。


「……じゃあ?私のお腹の音?!うそ!」


驚いてるみのりの反応に、遼太郎は思わずプッと噴き出した。


「ウソです。俺の腹が鳴ったんです」

「なぁんだー。自分のお腹なのに分かんなかったのかと思ったー」

「確かに、ぼやっとしてる先生なら、分かんないこともあるかも……」

「ぼやっとしてるって、どういうこと?」


みのりはちょっと拗ねたような顔をして見せると、遼太郎はいつものように優しく微笑んだ。その笑顔を見て、みのりも安心したように表情を緩める。


「それじゃ、もう髪はいいから、ご飯食べよう。お腹空いたよね」

「いや、もうちょっと。最後は冷風当てないと……」


と言いながら、遼太郎はドライヤーを冷風に切り替えて、乾かす作業を再開した。


「遼ちゃん、いつも最後はこうしてるの?」


意外なこだわりがある遼太郎に、みのりは尋ねてみる。


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