Rhapsody in Love 〜二人の休日〜



「俺はいつも適当ですけど、姉ちゃんがこうすると髪に艶が出るって言ってたから。先生の髪は元々きれいですけど、きっともっときれいになります」


その言葉からも遼太郎の素直な人柄が透けて見える。誰の言葉も疑うことなく聞いて、それを実践してみる。

だけど昨夜は、みのりの〝お願い〟を頑強に拒み、受け入れてくれなかった。

みのりがまた、物思いの淵に沈んでいこうとしていた時、

ぐぅ〜…

と、また音が聞こえてきた。


「…ん?今度はホントに俺じゃないですよ?」


遼太郎がそう言いながら、みのりを覗き込む。すると、みのりは真っ赤な顔をしてお腹を押さえていた。
その可愛らしさに、遼太郎の口元が朗らかに綻ぶ。


「さあ、ご飯にしましょうか」


ドライヤーのスイッチをオフにして遼太郎はベッドから立ち上がった。



みのりが眠っている間に下ごしらえをし、お風呂に入っている間に、遼太郎が作ってくれた朝食は、とても豪華だった。

ご飯に味噌汁、生姜焼きにはキャベツの千切りとカットトマトが添えられ、ほうれん草のソテー、さらにヨーグルトまで付けられていた。
いつもみのりがささやかな食事をしているテーブルには、載りきれないほどのお皿や茶碗が並んでいる。


< 132 / 311 >

この作品をシェア

pagetop