Rhapsody in Love 〜二人の休日〜
「すごい!ご馳走!!うちにある材料だけで、よくこんなに作れたね」
「いろいろ、勝手に使わせてもらってすいません…」
「朝から生姜焼きなんて食べるの、人生で初めてかも」
「もうすぐお昼ですけどね…。それに朝に肉食べるの、タンパク質がしっかり摂れて体にすごくいいんですよ」
「ふふ…、そうだね。……いただきます」
そう言いながら、正座をして合掌するみのりの姿は、お寺の娘だからかすっきりと無駄がなく、とても美しかった。
食べ始めると、みのりはいつものように遼太郎の料理を賞賛した。
「うん!この生姜焼き、すっごく美味しい!!レシピを教えてほしいな。タレにはあらかじめ漬け込んどくの?」
「肉焼いてから、作っておいたタレを絡めるだけです。漬け込むなんて面倒なことはしません。それにタレだって適当だからレシピなんて……難しいこと言われても……」
遼太郎は困ったように首を捻っていたが、その間も箸を動かす手も食べている口も、休むことなく動かされていた。
「適当に作って、こんなに美味しいんなら、遼ちゃんはもう、お料理することが体に染み付いてるんだね」
みのりはそう言って微笑んだ。遼太郎がかつて包丁を持つ手も覚束なかったことを、みのりはよく覚えていた。