Rhapsody in Love 〜二人の休日〜
この澄んだ瞳が曇らないように、みのりを守るためにも。
そして、もう二度とみのりが離れて行ってしまわないようにするためにも。
『結婚しましょう』
それは、遼太郎の本心を結晶にした言葉。
遼太郎の喉元にその言葉が迫り上がってきて、今にも唇から溢れ出そうになる。
……だけど、やっぱり思いとどまった。
『何にも縛られず自由でいてほしい』
それもまた、みのりの本懐なのであれば、すんなり結婚を了承してくれるとは思えない。
今プロポーズしても、みのりを深い悩みの淵に突き落としてしまうだけだ。最悪の場合、『結婚はできない』と断言して、また離れていってしまうかもしれない。
——今はダメだ。先生が断れないような状況を作らないと……!
そのためにはまず、ちゃんと就職をして一本立ちしなければならない。みのりとの未来のためにも今はしばらくみのりの側を離れて、就職活動に本腰を入れなければならなかった。
遼太郎はキュッと唇を噛んで、改めて決意した。
とにかく今は、我慢のときだ。
プロポーズの言葉を語れない代わりに、遼太郎は唇を解き、首を傾けてみのりの唇にそれをそっと重ねた。