Rhapsody in Love 〜二人の休日〜
それに、ダメだと言われているのに、遼太郎はみのりの言葉を聞き入れなかった。「痛い」と言われてしまうほど、力の強さをコントロールしなかった。
遼太郎の視線が、みのりの手首に残された赤い印に集中する。
それに気がついて、みのりもため息を一つ吐くと、きちんと遼太郎と向き直った。
「絶対に嫌だったら、もっと本気で『嫌だ』って暴れて抵抗してるから、気にしなくていいのよ?…それに改めて思い返すと、普段温厚な遼ちゃんがあんな猛々しくなるのも、ラグビーしてるときみたいで素敵だったし」
「……た、猛々しく……って……」
遼太郎は更に赤くなって、言葉を詰まらせた。
「ほらね。後からいろいろ感想とか、言葉にして言われたりすると恥ずかしいでしょう?だから、お互いの秘密にしておくの」
「……秘密に、ですか?」
「そう。どんなふうに気持ち良くて、どんなふうに満たされたかって、言葉にするのは難しいでしょ?どうせ感じたままには伝えられないんだから、自分の心に仕舞って宝物にしておくの。だから、昨日の遼ちゃんも、私の大切な宝物の一つなのよ。あんな遼ちゃんは滅多にお目にかかれないから、すごくレアな宝物だよね」