Rhapsody in Love 〜二人の休日〜
俊次はソファーから体を起こして、キッチンでプロテインを飲む遼太郎を振り返った。不味いそれを飲み干した遼太郎は、「ん?」と俊次に目線を合わせる。
「みのりちゃんに彼氏がいたのに、兄ちゃんは何にも思わないの?」
「思うって、何を?」
「いや、だから。兄ちゃんだって、みのりちゃんに個別指導受けてて、みのりちゃんのこと気に入ってたっぽいし。……ショックじゃないの?」
それを聞いて遼太郎は、シェイカーを洗いながら、面白そうに笑いが混じった息を漏らした。
確かにみのりに〝彼氏〟がいたとなれば、かつての自分だったならばショックどころではなく、生きる意味さえもなくしてしまって立ち直れなかっただろう。
「先生は綺麗な人だから彼氏くらいいるだろうし、年齢的にもいつ結婚してもおかしくないだろ?それは分かってることだから、別に驚かないよ」
「ええっ!!結婚!?みのりちゃんが?!」
俊次は遼太郎に問いかける以前に、自分の方がショックを受けているように表情をこわばらせた。
遼太郎はその反応を見て、自分がみのりと結婚しようとしていることを俊次が知るところとなった時、どんな騒動となってしまうのか本当に怖くなった。