Rhapsody in Love 〜二人の休日〜
久しく会っていなかったにもかかわらず、二人は《《つうかあ》》の呼吸で息がピッタリだ。
みのりはそれを見て、〝微笑ましい〟ではなく、〝羨ましい〟と思ってしまう。ちょっとしたことでギクシャクしてしまう自分とは、ずいぶん違う。二俣はまるで遼太郎の古女房みたいに、世話を焼くことにも無理がなかった。
「ほら、みのりちゃんの荷物。他にある?」
二俣はみのりがストレッチャーに座る場所まで、バッグとコートを持って来てくれた。
遼太郎もウインドブレーカーの上下を着て、リュックを担いで戻ってくる。
「それじゃ、先生。行きましょうか」
遼太郎はみのりのコートをみのりの肩にかけ、バッグを持って、みのりを支えるように背中を押した。
「……ちょっと待って!!」
その時、突然みのりが立ち止まった。
急を要する感じに、何事かと遼太郎と二俣がみのりを見つめる。
「二俣くん!悪いけど、俊次くんを呼んできてくれない?」
「ええ?!俊次ぃ?」
二俣は見るからに怪訝そうな顔をした。俊次の生意気さを〝可愛い〟とは思えない二俣には、俊次は面倒くさい相手ではあった。
「ちょっと頼んでおきたいことがあったの。忘れるところだったから」
しかし、基本的にみのりを気に入ってる二俣が、みのりの頼みを断るはずはない。