Rhapsody in Love 〜二人の休日〜


遼太郎との特別な繋がり。その事実を漏らしてしまうと、俊次はさらに驚いた顔をした。


「兄ちゃん、そんなことしてたのかよ!?うわ!絶対に、下心があったに違いない!!」

「下心って、何?」

「みのりちゃんに気に入られたいからに決まってんじゃん!」

「え?!」


俊次の邪推に、思わずみのりの心臓がドクンと跳び上がり、顔が真っ赤になった。

遼太郎に〝先生〟をしてもらったあの時の思い出は、みのりにとってとても大切なものだけれども、あの時の遼太郎にそんな思惑があったなんて、とても想像できなかった。でももし、俊次の言う通りだったのならば、みのりは今更ながらにドキドキしてときめいてしまう。

でも、ここでこんな反応を見せてしまうと、俊次の邪推の矛先は自分の方に向いてしまう……と思ったみのりは、必死になって誤魔化した。


「まさかぁ、遼太郎くんはすごく硬派だもん。本当に真面目にルールを教えてくれただけよ?でも、そのおかげでラグビーの試合を見るのがとても面白くなった。試合で俊次くんがどれだけすごいことしてるのかも分かるし、的を射てる応援ができるのだって遼太郎くんのおかげよ」


< 24 / 311 >

この作品をシェア

pagetop