Rhapsody in Love 〜二人の休日〜


そう言って、遼太郎を語るみのりの表情がとても優しくなった。その表情が得も言われぬほど綺麗で、俊次は思わずボーッとしてしまう。しかし、ハッとして俊次はすぐに自分を取り戻した。


「そういや、みのりちゃん。今度正月にまた試合やるんだ。応援に来てよ」

「試合って、お正月に?」


正月早々に試合をするなんて、花園くらいのものだと思っていたけれど、俊次はなんの試合があるんだろう。


「OB会だよ。うちのグラウンドに現役の部員とOBが集まるんだ。多分兄ちゃんもOB会には試合に出ると思うよ。1月2日の昼の1時からだから」

「……それって、ラグビーする人しか来ない内輪の会なんでしょ?私が行っても、場違いなんじゃ……」


『行けない』とは言わなかったのは、みのりの中に〝遼ちゃんの試合が見たい〟という願望があったからだ。
また遼太郎の戦う姿が見られるなんて、想像しただけでもドキドキする。


「大丈夫、大丈夫!ラグビーする人しか来ないわけじゃないと思うし!」


俊次はこう言ったが、みのりは遼太郎の意見を聞かないと判断はできないと思った。


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