Rhapsody in Love 〜二人の休日〜




裸の遼太郎のたくましい胸に抱きしめられて、みのりの心臓がドキドキと激しく脈打ち始めた。傷の手当てがままならないので、意識しないようにしていたけれど、みのりの中にも深く愛されたい欲求が抑えられないほどに高まってくる。


遼太郎にギュッと抱きしめられて、みのりの体がキュッとしなった。首が反らされると、みのりの視界に遼太郎の首筋にある引っかき傷が目に入ってきた。その痛々しさに、みのりは思わず声を上げる。


「遼ちゃん?あとちょっと残ってるから、手当てさせてくれる?」


みのりのその言葉で、遼太郎も欲求の渦の中から救い出される。腕に入れていた力を抜いて、みのりを解放した。


「ほら、ここ。けっこうしっかり引っ掻かれてるよ」


みのりがその傷に薬を塗ると、みのりの言葉を表すように遼太郎の首筋にチリッとした痛みが走った。


「そういえば、ジャージの襟首に血がついてたような…」


遼太郎が微かに眉間に皺を寄せながらつぶやく。みのりも眼差しを少し険しくして、その傷にも絆創膏を貼った。


「あとは、顔の傷だね」


みのりが膝立ちになると、遼太郎の顔を見下ろすかたちになった。


みのりにジッと見つめられて、遼太郎の胸がまたキュンと切なく疼いて、体中が甘く痺れるようだった。

左頬の傷に軟膏を塗られてる間も、遼太郎はジッとして動かず、みのりのなすがままになる。みのりの綺麗な顔を見上げながら、自分のすべてをみのりに委ねる心地よさを味わった。




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