Rhapsody in Love 〜二人の休日〜
我に返ったみのりは、また顔を赤くして左右に首を振った。
さっきと違って、今心の中で思ってることは、口に出して言えないほど恥ずかしいことだった。
「…ううん。なんでもない…」
みのりはそう言ってごまかして、遼太郎の前から立ち上がって逃れようとした。
するとすかさず、遼太郎は両手でみのりの腰を掴んで、逃がさないようにした。
「言いかけてやめるの、禁止です!」
と、遼太郎から強い視線で見据えられて、みのりは適当な言葉で言い逃れる術も失った。
唇を震わせながら言葉を選ぶ間にも、みのりは遼太郎から見つめられて、ますます顔を赤くする。
そして、視線の強さに耐えかねて、言葉を絞り出した。
「遼ちゃん…って、すごく色っぽい体してるって思ったの」
「……え!?」
みのりの告白を聞いた途端に、遼太郎の顔も真っ赤になった。
「あちこち怪我してるのが、なんだかもっと色気を感じて……」
そう語りながら、みのりは我慢ができなくなる。
遼太郎の顔を見下ろし両手で包むと、そこにある唇に自分のそれを重ねた。
ピクリと腰を掴む遼太郎の手が反応する。
なすがままだった遼太郎は、そのままみのりのキスに応えた。
そして、応えるだけに留まれず、自分から求め始める。腰にあった手を動かして、背中に腕を回した。