Rhapsody in Love 〜二人の休日〜
「……先生?コーヒー淹れましょうか?」
遼太郎はもう一度同じ問いを投げかけてみる。
すると、みのりは顔を埋めたまま、
「……うん」
と、ようやく返事をしてくれた。
遼太郎は安心したように息を抜いて微笑むと、その場を立ち上がる。
その気配を察して、チラリとみのりが顔を上げる。キッチンへ向かう遼太郎の、美しく波打つ背中の筋肉が目に入ってきて、みのりは思わず息を呑んだ。
「その前に、遼ちゃん。服を着なきゃ。風邪ひいちゃうし、……目の毒だし」
みのりの言葉に遼太郎が振り返ると、まだみのりは必死に顔を布団に押し付けていた。
遼太郎は愛おしそうにそれを見つめると、
「はい」
と、再びニッコリと微笑んだ。