Rhapsody in Love 〜二人の休日〜
「俊次があんな調子じゃ、奇跡でも起こらない限り、進展は難しいと思いますけど……」
遼太郎の率直な意見を聞いて、みのりも残念そうな表情になる。
「もしも、……の話だけど、愛ちゃんが告白しても、進展しないかな?」
「う——ん……」
遼太郎はみのりを抱え直して、もう一度考え込む。
その無意識の動きに、みのりは嬉しさをにじませて肩をすくめる。
「なんとも思ってない相手から告られても、困るだけじゃないかと……」
遼太郎のその言葉に、みのりは遼太郎の懐から遼太郎の顎のラインをを見上げた。
「『好き』って言われて嬉しくないの?困ってしまうもの?」
「……え、困りませんか?」
遼太郎のその反応を見て、みのりの中にも思い起こされることがあった。
遼太郎に一方的に想いを押し付けて、恐ろしい行為にまで及んだ陽菜の存在。
それは、〝困る〟という以上の感情を、遼太郎に負担させる出来事だった。
「遼ちゃん……、ごめんね?私、無神経なこと言っちゃったかも……」
みのりのその言葉に、遼太郎の方もギクリとしてしまう。思わずみのりを抱きしめる腕に力がこもって、動揺を隠すことができなくなる。
陽菜のことを思い出すと、遼太郎が自らを責める感情に苛まれるのは分かりきっていることだった。
みのりは内心焦りながら、とっさに話の矛先を違う方に向ける。
「じゃあ、遼ちゃんが告白した時はどうだったの?私が困ってしまうとは思わなかった?」