Rhapsody in Love 〜二人の休日〜
「えっ…!?私、態度に出てた?!絶対バレないように、ほんと毎日必死だったのに…」
「いや、ちょっとだけ特別扱いしてくれたくらいで、悲しいくらい俺は生徒の一人だったですよ。先生は誰に対しても思いやりがあるから、俺は〝特別〟になりきれないことが物足りなくて……。だからあの時は、先生も同じ想いだったらいいな…っていう願望があって、それがあたかも現実であるように思い込んでたんだと思います」
淡々と語る遼太郎の言葉に、みのりは胸がいっぱいになって、つぶらな瞳に涙を溜めて遼太郎を見上げた。
そんなみのりを見て、遼太郎は優しく表情を和ませた。
こんな些細なことにも素直に心を動かしてくれるみのりが、愛おしくてしょうがなかった。こんなにも純粋ならば、いろんなことに容易く傷付いてしまうのではないかと心配にもなる。
俊次と愛のことも、進展しなかったりうまくいかなかったら、〝自分のせいだ〟とも思いかねない。
「……俊次とふっくんの妹のことは、〝進展〟はなかったかもしれないけど、今日俊次はあの子のことを意識するようになったと思います」
遼太郎はさりげなく話題を俊次に戻した。
なぜ遼太郎はそんなふうに自信を持って断言できるのか。みのりの切なさが残る表情に、不思議さが加わる。
「前もって、俺が仕込んでおきましたから」
そう言って遼太郎がニッコリ笑うと、みのりの目がキラリと光った。