Rhapsody in Love 〜二人の休日〜
古庄が指し示す場所を見上げて、みのりが首を傾げる。
「……どこに、お墓があるの?」
「あの、崖の付け根のところに、ちょっと石が見えるの分かる?」
「あ……!!」
みのりがその〝石〟の所へ行こうと、斜面を駆け上がろうとした時、いきなりズベッと滑って前のめりになり、落ち葉の積もる中へと突っ込んだ。
「ねえさん!?」
古庄は思わず走り寄ろうとしたが、遼太郎の方が速かった。飛ぶようにみのりへ駆け寄り、みのりの体を持ち上げた。
「うう……遼ちゃん。私、またやっちゃった……」
みのりの髪や体中に無数に付いている落ち葉を、遼太郎が払ってあげている。
「斜面が急だから、俺と手を繋いで登りましょう」
「うん」
そんなやり取りをして、二人で仲良く斜面を登り始めた。そんな二人を見て、古庄はまたため息をつく。
——あーあ、俺、ホントにお邪魔虫だな。……しかし、ねえさんに、あんなに可愛いところがあるなんてね。
職員室にいる時のみのりは、ややもすると〝オヤジ〟なんて言われてるときもあり、古庄にとって〝ねえさん〟だった。
それなのに、遼太郎といる時のみのりはどうだろう。まるで可憐な少女のようでもあり、古庄の目にもとても可愛く映った。