Rhapsody in Love 〜二人の休日〜
「あ、ホントだ。これ、五輪塔。めっちゃ小さい!かわいいっ!」
「……え?かわいい?」
古庄はみのりのその感覚が解らないらしく、首をひねった。
「ほら、見て。遼ちゃん。こんなにちっちゃいのに、丸と三角と四角の形してるよ。一生懸命彫って、ここに並べたんだよね」
崖の下の窪地になっているところに並んでいる五輪塔を、しみじみ眺めながらみのりが言った。すると、遼太郎も一緒に、一つ一つを丹念に観察した。
「これも古いんですか?こんな崖の下にあって、よく埋まらなかったですよね?」
単にみのりに同調しているわけではなく、遼太郎は知的好奇心からその質問をした。
「石造物の専門家じゃないから詳しくはないんだけど、形から推測すれば多分下にある宝篋印塔と同じ時期じゃないかと…。だから、宝篋印塔の解析が進めば、だいたいの年代が分かるかな?そもそも、五輪塔が作られ始めたのは平安時代の後半からなんだけど、こんな一つの石から彫る一石五輪塔がどういう過程で作られ始めたとか、ここの地域における全国的な位置付けや五輪塔の派生なんかも、ここの遺跡から解明が進むと思うのよね」
——…………ね、ねえさん!!マニアックすぎるだろ……!!!
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※ マニアックついでの豆知識です。
