Rhapsody in Love 〜二人の休日〜
「よし!じゃあ、ねえさん。チャレンジしてみよう」
そう言うや否や、古庄は歩き始めた。
「……え!?」
みのりは想定外の展開に呆然として、立ちすくんだ。
「さあ、先生。急いで行きましょう」
遼太郎が振り返って、古庄へ続くように促す。けれど、みのりは戸惑った。
「え、でも!迷惑かけられないよ」
その声が聞こえているのかいないのか、古庄の声が響く。
「ほら、ぐずぐずしてると、置いて行くぞー」
それを聞いて、みのりも覚悟を決めて歩き始める。遼太郎もみのりの後に続いて、山登りが始まった。
みのりはとにかく必死で歩いた。途中の足場の悪いところや段差のきついところは、遼太郎が先に行って支えてくれたり、引っ張り上げてくれたりした。
それでも、息が切れてどうにも苦しくなって、立ち止まってしまう。
「古庄先生、ちょっと待ってください。2分、休憩を取りましょう」
「わかった」
遼太郎と古庄が言葉を交わして、みのりを休ませてくれる。みのりの疲れ方に比べると、二人とも息一つ乱れていなかった。みのりは、一人で足を引っ張ってる自分が、本当に情けなくなってくる。
2分間、それ以上経っているのか、みのりの呼吸が整ったのを見計らって、古庄が再び山を登り始める。途中で何度か分かれ道があり、土地勘もなく歩き回ったら迷うと言っていた古庄の言葉に納得する。