Rhapsody in Love 〜二人の休日〜


「古庄先生は、その城跡の遺構に行ってみたことがあるんですか?」


あまりにも古庄が迷いなく進むので、遼太郎が質問する。


「見つかってから一度だけね」


——なーんにもない所だけどね……。


遼太郎に答えながら古庄が思ったことは、口に出しては言わなかった。

この城跡のことは、〝新発見〟として新聞にも取り上げられたほどの場所で、それは学者になりたかったみのりにとっても、大きな意味のある場所に違いない。
それは古庄も十分理解していた。だからこうやって、協力もしている。何より、こんなに息を切らせて一生懸命なみのりに、そんなことは言えるはずもない。



そして、日が傾き近くの山に隠された頃、ようやく目的の場所へと到着した。遼太郎がみのりを手助けしたこともあり、古庄の目測よりも若干早かった。


「姉貴が何度か足を運んで、草や雑木を刈ってたみたいだから、見つかった時より遺構も分かりやすくなってるよ」


みのりは古庄の言葉に頷きながら、一定の間隔で見つけることのできる同じくらいの大きさ形の石を確認して回っている。

と言っても、確認できるのはほんの数個だけ。残りのそこにあるであろう石たちは、土の中に埋まっている。


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