Rhapsody in Love 〜二人の休日〜
「もしかして、俺とねえさんが仲がいいから、ヤキモチを焼いたりしてた?」
その質問は、古庄に対して遼太郎が抱く感情の一番触れられたくないところを、ダイレクトに衝いてくるものだった。
返答に困った遼太郎は言い淀んでいたが、最終的には、
「……はい」
と、正直に打ち明けた。
自分を言い繕ったりしない正直な遼太郎に、古庄はもっと好感を持って優しい笑顔になる。
「古庄先生はすごいイケメンだから、そんな人が先生のことを好きになったらどうしよう…、みたいな焦りがありました。……古庄先生は、先生のことを好きにはならなかったんですか?」
「……え?!」
すると、逆に遼太郎からされたダイレクトすぎる問いに、古庄も面食らってその笑顔が固まってしまう。
「い、いきなり、なんて難しい質問してくるんだ……」
「え……難しい?」
座卓に腕をつき額を押さえながら、悩むように考えている古庄を見て、遼太郎は『難しい』の意味を邪推してしまう。
——先生のことを好きになったことがあるから、俺に言いにくいのかな?
そして、古庄は顔を上げると、遼太郎の目を見て明言した。
「ねえさんは、男が女性を好きになる要素を全て兼ね備えてるような人だし、一緒に働いてたときも『付き合ってる』とかいろいろ言われてたけど、俺はねえさんのことを恋愛対象として、好きだとかそうじゃないとか、一切思ったことはない」