アイドルたちに溺愛されて可愛がられて



私がちょっと特殊な中学校に通うのは、特別な理由はない。

お母さんに勧められて受験をしたのだけれど、公立の中学校よりも家から近くて通いやすいというのが一番の理由。

中には芸能人と会えるかも!……なんて考えで受験をする人もいるみたいだけれど、私は特に興味はなかった。



「愛華も急がないと遅刻するわよー」

「うん、大丈夫。もうすぐ終わる!」



さすが私立中学校。

制服にもお金がかかっているみたいで、チェック柄のスカートがとっても可愛い。

この制服は、私もお気に入りだ。

そんなお気に入りの制服に身を包んで、家を出た。

家から中学校までは、歩いて15分くらい。

やっぱり学校が近いってとっても素敵!

多少寝坊したって遅刻することはない。

なんて楽なんだろう。



「おっはよ〜」



後ろから肩を叩かれて声をかけてきたのは、中学校に入ってできたお友達の佐倉(さくら) 心桜(みおう)



「おはよ、心桜」



たまたま席が近くで仲良くなった心桜。

高めのツインテールがとっても可愛くて、優しく明るい子。

今は彼氏もいるんだとか。

心桜は可愛いから、それも納得がいく。




< 2 / 122 >

この作品をシェア

pagetop