病室に入ると、『8歳のリュウくん』は楽しそうにアニメを見ていた。



外国の超有名アニメーション会社の、最新DVD。



たぶんお義母さんかお義父さんが、買ってきたのだろう。



音声は、吹き替えだった。



前はあんなに「映画の日本語吹き替えって、不自然だよなぁ」と言っていたのに。



思わず、苦笑する。



そして、リュウくんは部屋の入口に立つ私の姿をみつけると、



「ミオちゃん!」



と、満面の笑顔で迎えてくれた。





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