あの雨の日、橋から飛び降りようとしたのを助けてくれたのは"君"でした

あやの先輩


「あやの先輩!」
「……優星」
もう僕は逃げない…そう決めたんだ。
「あの…今まで連絡できずにごめんなさい!」
僕は頭を深く下げた。
頭を下げているからあやの先輩がどんな顔をしているのかわからないけど。
それでも……謝らなきゃ!
「僕…あやの先輩に対する気持ちに気づいて…それでこれからどんな顔して会えばいいのかわからなくて…だからずっとあやの先輩を避けてしまって…」
あやの先輩のことが好きだから。
傷つけたくないから。
だから僕は…あやの先輩に好きだと言うんだ。
例え…どんな結果になったとしても。
「それであの…僕はあやの先輩のことが…っ」
「もういいよ。わかったから」
「え?」
もしかして僕があやの先輩のことを好きって……あやの先輩はわかったのか?
結構鈍感そうに見えるけど…。
「私は君が…まだ私と一緒にいてくれるなら私は何も言わない。避けてたこともなしにしてあげる」
なんだろう…この違和感。
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