シロツメクサの約束~恋の予感噛みしめて~
患者さんに対する心遣いにすごいなぁと感心する。
本来ならばすでに仕事を終えている時間にも関わらず、こうやって細やかな気遣いを忘れずに患者と向き合う姿は尊敬できる。
診察室に入った瞬間、朝陽くんが私に顔を寄せてきた。
「助かった。後、送っていくの遅くなりそうだけど、大丈夫か?」
「うん、全然平気。早く空くん治してあげて」
「わかった」
彼がマスクをつけ、手袋をはめる。目が真剣になり顔つきが変わった。そんな彼を見てドキッとしてしまう。
いけない、朝陽くんに見とれてる場合じゃなかった。私は空くんの付き添いなんだからできるだけ彼の気持ちに寄り添って、恐怖心だけでもやわらげてあげたい。
私はさっそくいつもと変わらない調子でこれに声をかける。
「じゃあ空くん、この椅子に座ろうか。これねー動くんだよ、乗ってみる?」
「うん」
素直に診察台に乗ってくれてほっとする。私は朝陽くんが治療するのとは反対側に立ち、できるだけ邪魔にならないように、それでいて空くんの視界から消えてしまわないような位置を探して立つ。
「今からすることは少し痛いかもしれない。それでもちゃんと君の歯を治したいから我慢できるか?」
朝陽くんは椅子に座った空くんに、だますようなことはせずに話をする。空くんは不安そうに私の方を見た。
「最初に麻酔っていう、注射をするの。小さな針でチクチクするけど先生はそんなに痛くなかったよ」
こんな感じだと、私は空くんの手の甲を人差し指でつついてみせる。
「我慢する」
泣きそうになりながらもがんばると言ってくれた。
「本当に痛くて怖かったら、手を上げて。いい?」
本来ならばすでに仕事を終えている時間にも関わらず、こうやって細やかな気遣いを忘れずに患者と向き合う姿は尊敬できる。
診察室に入った瞬間、朝陽くんが私に顔を寄せてきた。
「助かった。後、送っていくの遅くなりそうだけど、大丈夫か?」
「うん、全然平気。早く空くん治してあげて」
「わかった」
彼がマスクをつけ、手袋をはめる。目が真剣になり顔つきが変わった。そんな彼を見てドキッとしてしまう。
いけない、朝陽くんに見とれてる場合じゃなかった。私は空くんの付き添いなんだからできるだけ彼の気持ちに寄り添って、恐怖心だけでもやわらげてあげたい。
私はさっそくいつもと変わらない調子でこれに声をかける。
「じゃあ空くん、この椅子に座ろうか。これねー動くんだよ、乗ってみる?」
「うん」
素直に診察台に乗ってくれてほっとする。私は朝陽くんが治療するのとは反対側に立ち、できるだけ邪魔にならないように、それでいて空くんの視界から消えてしまわないような位置を探して立つ。
「今からすることは少し痛いかもしれない。それでもちゃんと君の歯を治したいから我慢できるか?」
朝陽くんは椅子に座った空くんに、だますようなことはせずに話をする。空くんは不安そうに私の方を見た。
「最初に麻酔っていう、注射をするの。小さな針でチクチクするけど先生はそんなに痛くなかったよ」
こんな感じだと、私は空くんの手の甲を人差し指でつついてみせる。
「我慢する」
泣きそうになりながらもがんばると言ってくれた。
「本当に痛くて怖かったら、手を上げて。いい?」