覆面作家と恋せぬ課長(おまけ 完結しました)
「だって、課長ですよ?」

「ああでも、こうして、あなたの恋に協力してたら。
 綾原小織の紡ぎ出す、新たなラブロマンスが読めるわけよね。

 途中で命を狙われそうになったり、なにか事件が起こったりしないラブロマンス。

 新境地ね。
 協力するわ」

 私の胸は今、私利私欲と期待ではち切れそうよっ、と明子は祈るように手を合わせて言う。

「……よくわかりませんが。
 実は、もうひとつ、不安なことがあるんです。

 聞いてください」

「わかったから、自分でもそれ、メモして」
とまるでマネージャーかなにかのように明子が言ってくる。

 課長にはメモするなと言われるのにな、と思いながら、一応、メモをとる。
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