彼女の夫 【番外編】あり
社長就任後、そもそも恋愛にエネルギーを回す余裕が無かったのと、明らかに意図を持った女性のアピールが重なり、しばらくそういったことから離れたいと考えていた。
「まぁ、恋に落ちるのに、理由も時間も必要ないですからね。それはそうと、いつか会わせてくださいよ。社長を『普通の男』にする女性に」
「・・上手くいけば、そのうち会えるんじゃないか? さて高澤、早めに昼メシ行くか。先方との会議は14時だったよな・・食べながら、内容を確認させてほしい」
高澤と話をしつつ、隣のビルの1階にある和定食屋に向かうため、連絡通路のある2階でエレベーターを降りた。
「服部さん?」
2階から1階に降りるエスカレーターの手前で、後ろから声がした。
ああ、この声・・。
俺は確信して振り返った。
「その後、具合どうですか? 痛むようなら、明日の夕方を待たずに来てくださいね」
「早坂先生、ありがとうございます。今のところ問題ないので、予定通りに」
「そうですか、良かった。お忙しそうだけど、あまり無理せずに」
そう言うと、白衣姿の彼女は少しだけ微笑んでクリニックに戻って行った。
偶然とはいえ、また、彼女に会えた。
「なぁ、高澤。今の俺は『社長オーラ』出てたか?」
「え? えっ! もしかして、今の女医さん・・? いや、あの会話じゃ出てなかったと思いますよ。まぁ、その見た目からいって『仕事のデキる男』には見えたでしょうけどね」
高澤は、俺が着ている濃紺のスリーピースを指さした。
「まぁ、恋に落ちるのに、理由も時間も必要ないですからね。それはそうと、いつか会わせてくださいよ。社長を『普通の男』にする女性に」
「・・上手くいけば、そのうち会えるんじゃないか? さて高澤、早めに昼メシ行くか。先方との会議は14時だったよな・・食べながら、内容を確認させてほしい」
高澤と話をしつつ、隣のビルの1階にある和定食屋に向かうため、連絡通路のある2階でエレベーターを降りた。
「服部さん?」
2階から1階に降りるエスカレーターの手前で、後ろから声がした。
ああ、この声・・。
俺は確信して振り返った。
「その後、具合どうですか? 痛むようなら、明日の夕方を待たずに来てくださいね」
「早坂先生、ありがとうございます。今のところ問題ないので、予定通りに」
「そうですか、良かった。お忙しそうだけど、あまり無理せずに」
そう言うと、白衣姿の彼女は少しだけ微笑んでクリニックに戻って行った。
偶然とはいえ、また、彼女に会えた。
「なぁ、高澤。今の俺は『社長オーラ』出てたか?」
「え? えっ! もしかして、今の女医さん・・? いや、あの会話じゃ出てなかったと思いますよ。まぁ、その見た目からいって『仕事のデキる男』には見えたでしょうけどね」
高澤は、俺が着ている濃紺のスリーピースを指さした。