彼女の夫 【番外編】あり
メキシカンレストランで夕食をテイクアウトし、俺たちはタクシーでマンションに向かった。
「玲生さんて、いつも表現がストレートですね」
「うーん・・交渉や駆け引きは、さんざん仕事でやってるんで、プライベートはそういうのをやりたくないだけですよ」
それは本心だった。
経営はワンマンではないとはいえ、ここぞという時の交渉は、どうしたって出番が回ってくる。
どうすればお互いにプラスになるのか、少なくともこちらが不利にならないよう、あらゆる可能性を考慮しながらのやり取りが日常茶飯事だからだ。
「どうぞ、入ってください。特に何も無い家ですけど」
「はい、お邪魔します・・」
必要最低限の物しか置いていないこともあり、ガランとした部屋だ。
「私の家と、似た雰囲気かもしれない。上の階だから、景色っていうか、夜景はここの方が綺麗ですけど」
窓辺に立って外を見ていた彼女を、俺は後ろから抱き締めた。
「蒼さん、何時に送ればいい? 明日は土曜だから俺は休みだけど、蒼さんは仕事だから」
「はい・・」
「その代わり・・明日の夜から日曜は、蒼さんの時間を共有できると嬉しい」
彼女は俺の腕の中で振り返り、両腕を首に回して俺を引き寄せ、唇を重ねてきた。
それが彼女の返事だと受け取りつつ、先を越されたことでスイッチが入る。
帰宅したのは20時頃。
そこから、彼女のマンションまで送り届けた22時半までの間に、俺は『自分が引いた線』を危うく超えそうになるほど、何度も彼女とキスを交わした。
「玲生さんて、いつも表現がストレートですね」
「うーん・・交渉や駆け引きは、さんざん仕事でやってるんで、プライベートはそういうのをやりたくないだけですよ」
それは本心だった。
経営はワンマンではないとはいえ、ここぞという時の交渉は、どうしたって出番が回ってくる。
どうすればお互いにプラスになるのか、少なくともこちらが不利にならないよう、あらゆる可能性を考慮しながらのやり取りが日常茶飯事だからだ。
「どうぞ、入ってください。特に何も無い家ですけど」
「はい、お邪魔します・・」
必要最低限の物しか置いていないこともあり、ガランとした部屋だ。
「私の家と、似た雰囲気かもしれない。上の階だから、景色っていうか、夜景はここの方が綺麗ですけど」
窓辺に立って外を見ていた彼女を、俺は後ろから抱き締めた。
「蒼さん、何時に送ればいい? 明日は土曜だから俺は休みだけど、蒼さんは仕事だから」
「はい・・」
「その代わり・・明日の夜から日曜は、蒼さんの時間を共有できると嬉しい」
彼女は俺の腕の中で振り返り、両腕を首に回して俺を引き寄せ、唇を重ねてきた。
それが彼女の返事だと受け取りつつ、先を越されたことでスイッチが入る。
帰宅したのは20時頃。
そこから、彼女のマンションまで送り届けた22時半までの間に、俺は『自分が引いた線』を危うく超えそうになるほど、何度も彼女とキスを交わした。