彼女の夫 【番外編】あり
どれくらいそうしていただろう。
もう、いいよな。
もう、諦めよう。
目を閉じて自分に言い聞かせる。
コンコンコン。
クルマの窓をノックする音がした。
しまった、警察か?
長いこと停めすぎたかもしれない。
慌てて顔を上げる。
「・・・・え?」
「玲生さん・・」
窓の外から、俺の名前を呼ぶ彼女の声がした。
「蒼・・・・どうして・・」
俺はクルマを降りて、彼女の前に立つ。
「玲生・・さん」
彼女が、俺に手を伸ばす。
声も手もかすかに震えていて、今にもこぼれ落ちそうなくらいの涙を溜めていた。
「蒼・・・・抱き締めても、いい・・?」
恐る恐る聞くと、彼女がこくんと頷く。
俺は少しの隙間も無いくらいに、ぎゅっと彼女を抱き締めた。
彼女の涙は、俺が受け止めたかったから。
「玲生さん・・・・」
「会いたかった・・」
「・・私も、玲生さんに会いたかった」
ほんの少しだけ身体を離し、俺は彼女の目元に唇で触れる。
そのまま頬に触れながら唇に近づくにつれ、彼女のまぶたがスッと下りた。
「ん・・っ」
吐息が抜ける声に、たまらなくなって彼女から離れる。
「玲生さん・・?」
「そんな声を聞いたら、今すぐに蒼を押し倒したくなる。だから・・ちょっとクールダウン」
それを聞いて頬を赤くした彼女を、俺はもう一度抱き締めた。
俺の腕の中に彼女がいる。
それだけで、ほんの少し前に感じていた絶望的な気持ちがすっかり消え去っていた。
もう、いいよな。
もう、諦めよう。
目を閉じて自分に言い聞かせる。
コンコンコン。
クルマの窓をノックする音がした。
しまった、警察か?
長いこと停めすぎたかもしれない。
慌てて顔を上げる。
「・・・・え?」
「玲生さん・・」
窓の外から、俺の名前を呼ぶ彼女の声がした。
「蒼・・・・どうして・・」
俺はクルマを降りて、彼女の前に立つ。
「玲生・・さん」
彼女が、俺に手を伸ばす。
声も手もかすかに震えていて、今にもこぼれ落ちそうなくらいの涙を溜めていた。
「蒼・・・・抱き締めても、いい・・?」
恐る恐る聞くと、彼女がこくんと頷く。
俺は少しの隙間も無いくらいに、ぎゅっと彼女を抱き締めた。
彼女の涙は、俺が受け止めたかったから。
「玲生さん・・・・」
「会いたかった・・」
「・・私も、玲生さんに会いたかった」
ほんの少しだけ身体を離し、俺は彼女の目元に唇で触れる。
そのまま頬に触れながら唇に近づくにつれ、彼女のまぶたがスッと下りた。
「ん・・っ」
吐息が抜ける声に、たまらなくなって彼女から離れる。
「玲生さん・・?」
「そんな声を聞いたら、今すぐに蒼を押し倒したくなる。だから・・ちょっとクールダウン」
それを聞いて頬を赤くした彼女を、俺はもう一度抱き締めた。
俺の腕の中に彼女がいる。
それだけで、ほんの少し前に感じていた絶望的な気持ちがすっかり消え去っていた。